一畳ちょっとの二人部屋

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【TRPG】『情報を処理する』って、どうやってる?誰にでもできる3ステップ

B!
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 しまった、あの情報見落としてた。あれ、気になってはいたけど結局そういうことだったの!?そもそもそんなこと言ってたっけ。
 少し長いシナリオになると、出てきた情報をうまく処理して事件の真相を考察し、探索をすすめていくことが重要になってきますね。……でも、『情報の処理』って具体的にどうしたらええねん
 基本ですが意外と混乱している場面をよく見かけるので、具体的に何をすればいいのか?を3つのステップに分けて書いてみることにします。一見難しそうでも、分解して順番にやっていけば意外と簡単。
 今までやったことのなかったあなたは、この機会にひとつステップアップしてみましょう。
 

 

1.情報の整理

≫今持っている情報は何か、それはどこで・誰から得た情報か
 
 1日単発でも情報が多くなると忘れがち見落としがちなので、出た情報はメモや情報タブなどを使って定期的にまとめましょう。
 
 テキストセッションの場合はコピー&ペーストで原文をそのまま貼ってしまいましょう。要約だと時間が余分にかかりますし、内容をそぎおとす際に必要な部分まで巻き込んでしまうことがあります。
 また、情報ソースをはっきり記載しておくことも重要です。あるNPCが嘘をついていたとわかった場合にそのNPCの発言だけとりだして再検討するなど、のちのち情報を見返す際に使います。
 関連しそうな情報はまとめて並べておくのもよいでしょう。
 
 PCの側で情報をまとめてもらえると、GMの言い方が悪くてPCに間違って伝わっている情報を訂正したりできるのでGMとしてもありがたいです
 

2.情報の解釈

≫すでに得た情報から、どのようなことが考えられるか
 
 今どのような事件が進行しているのか、過去に何が起こったのか、謎のNPCの素性は、エトセトラ ……。
 
 コツは情報が少ないうちは推理をしないことです。
 ああなのかな?こうなのかな?と色々可能性を考えてみるのはよいですが、不十分な情報を解釈し、その解釈だけをもとに行動すると確実に道を誤ります(誤らなくてもそれはまぐれ当たりというものです)。
 
 既に出た情報から確実に言えることだけを推定しましょう。確実に言えることというのは、その情報単体で揺れのない解釈ができること、あとから新しい情報が出ても解釈が変わらない(可能性が高い)ということです。
 
 不確かでも推理をする必要があるときは、ありそうな可能性全てをなるべく網羅して推理すること、どのパターンでもカバーできるように動くこと。全てカバーするのが難しい場合はなるべく最悪に近いほうの事態をカバーできるように動くことが必要です。
 前に似たような状況だったときはこうだったからこうだろう、と決めつけるのは推理ではありません。ただの連想ゲームです。経験は、前にこういう事があったからこういう可能性もある、その可能性もカバーできるように動こう、という形で活用してください。
 

3.次に調べる情報の決定

≫何を調べていないのか、今自分たちに必要な情報は何か、
≫その情報はどこに行けばありそうか、どうすれば調べられるのか
 
 既に出ている情報について整理できたら、次に調べる情報を決めます。
 
 まずは存在が示唆された情報および知りたい情報のうち、まだ調べていないもの、調べる手段のありそうなものをリストアップします。これも既出の情報と同様にメモなどでまとめるとよいでしょう。
 
 そしてリストを見ながらどれが重要なのか、今の自分たちにより必要なものはどれかを話し合います。どの情報が欲しいか決まれば、誰がどうやってその情報を入手するか計画をたてます。
 
 
 こうして出た情報を正確にまとめ、何を意味しているのかを考え、次の行動につなげるまでの一連の流れが「情報を処理する」ということです。
 
 いつまとめるか、どの程度細かくまとめるべきかは実際のところ日程やシナリオに左右されます。
 しかし自分なりのやり方をひとつ習得しておけば、いざ複雑なシナリオにあたっても慌てず探索をすすめられるようになります。今までやったことのなかった人は、一度試してみてください。
 
 

情報のまとめ方・書き方の一例

 説明だけだと少しわかりづらいかもしれないので、時々自分の使っているフォーマットを一例として載せておきます。シナリオによっ て多少変化しますが、長いシナリオで丁寧にまとめていくときの基本形はこれです。
 
凡例

情報(by情報ソース)

△この情報から言えること

❕この情報が自分のPCに分かるかどうか(分かるなら○、分からないなら×)

▼この情報についての確度の低い予測、見通し、情報を聞いて思ったことその他

(同様の情報まとめをいくつか並べて……)

まだ調べていないもの、情報が出るか分からないが調べたいもの、単に知っておきたいこと

以上から次にやりたいこと

 
実際の書き方例

「夜は9時から大広間でパーティーを開くのです。妻は体調が悪くて来られないのですが……皆さんもぜひ参加してください」(by館の主人)

「奥さまですか?ご病気などは聞いておりませんが、たしかに今日はいつもの散歩ルートにいらっしゃいませんでした」(by2階で会った招待客)

△奧さんはいつもの散歩ルートに現れなかった、いない理由は屋敷の中全体に周知されているわけではない

❕主人の発言○、招待客の発言×

▼本当に病気なのか?奥さんの居場所とか探したほうがいい?

(……他の情報も調べていくうちに、どうも奥さんの動きが怪しいということになってきた……)

❔奥さんは本当に病気なのか、どこにいるのか

❔パーティーでどんなことをするのか

❔どんな客が来る予定なのか

 

☆何かお土産を持って執事に「奥さまのお見舞いをしたいのだが」とたずねる、断られたらお土産だけ渡して今どこにいる(ことになっている)のか確認する

 
 PCが複数人いる場合、現時点でその情報が自分のPCに分かっているかどうかも合わせてチェックしています。
 
 PLとしてはなるべく全体像を把握しながら動いた方がよいので自分に見える情報はすべてまとめていますが、PCは共有してもらうまで他人の情報を使うことができません。自PCに分かっているかどうかチェックしておくと別行動の多いシナリオでも混乱しにくいですし、「この情報まだ知らないから次に会ったとき共有してほしい」といった打ち合わせもスムーズに行うことができます。
 
 皆さんもぜひ自分なりに使いやすいフォーマットを作って探索に役立ててみてください。
 
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